書評 「スターフォード式 最高の睡眠」:睡眠のマスターガイド!?

*画像はクリックするとAmazon商品ページへ飛びます。

はじめに

最近、良く寝られていますでしょうか?

 

もしくは、スムーズに寝付けているでしょうか?

 

はたまた、気持ち良く目覚めているでしょうか?

 

・・・

 

すみません、くどかったですね笑

 

しかし、どれか一つくらいは気になる問いがあったのではないでしょうか?

 

今回紹介する本「スタンフォード式 最高の睡眠」は睡眠に関するこれらの悩みに対する解答が丁寧に述べられています。

スタンフォード式 最高の睡眠

 

筆者が印象に残った重要と思われる知見を紹介していきます。

 

睡眠の重要性

・睡眠の効能

睡眠をとると大人の細胞の増殖や正常な代謝を促進させるグロースホルモンが分泌されます。また、「眠りたい」という睡眠欲求である「睡眠圧」が解放され、朝すっきり目覚め、昼間の眠気も消えます。

 

入眠直後の90分間は特にホルモン分泌が多く、睡眠圧の解放も大きいです。本書では、この時間を「黄金の90分」と呼び、一際重要視しています。

 

・睡眠負債

本書では睡眠が足りていない状態「睡眠負債」を抱えていると述べてます。この睡眠負債が増えていくと認知症や糖尿病などのリスクが高まるそうです。

 

・睡眠負債とパフォーマンスの相関

バスケットボール選手を被験者として、昼は練習し夜は10時間寝てもらうことを数週間続け、フリースローなどのスコアの変化を追った所、3、4週間目から得点が良くなったそうです。

 

この結果から、睡眠はパフォーマンスを上げることが示唆されました。

 

また、スコアが変化するのに3、4週間かかった理由は睡眠負債を返済するのにこれくらいかかったためであるとしています。

 

おそらく、毎日10時間寝ることはそうそうないため、普通に生活している人も睡眠負債は多少抱えていて、パフォーマンスを最大限に引き出せていないとも言えましょう。

 

良い入眠方法

・深部体温と皮膚温度の差を縮める

人は覚醒時には身体の内部の体温(深部体温)と皮膚表面の温度(皮膚温度)の差が2℃以上あります(深部体温の方が高い)。

 

身体が睡眠の準備を始めると深部体温が下げるため、皮膚から熱放散するために、両者の温度差が縮まります。

 

そのため、スムーズに入眠するためには、深部体温と皮膚温度の温度差を縮めることをすれば良いということになります。

 

入浴

入浴後、深部体温は急激に上昇した後に下がっていきます。元の体温に戻るのは約90分後であり、その後も下がります。

 

そのため、入眠90分前には入浴を済ませておくと良いでしょう。

 

靴下を履く

入眠前は熱放散するために毛細血管が集中している手足の温度が上昇します。

 

そのため、寝る少し前までは靴下を履いておき、入眠時に脱ぐと、身体の入眠準備を補助できます。

 

・夕食は食べる

覚醒作用をもつ神経伝達物質「オレキシン」は摂食にも関与しています。夕食を食べるとこの物質の分泌が抑えられます。

 

健康と睡眠の両面で、夕食は抜かずに食べた方が良いでしょう。

 

・日中から睡眠の準備をする

少し驚くかもしれませんが、良い睡眠をとるためには日中からやるべきことがあります!

 

ハードなタスクからこなしていく

大事な会議などよく頭を使う課題は午前中に入れ、昼間から徐々にペースダウンしていきましょう。

 

そうすることで、身体をスムーズに睡眠へ向かわせることができます。

 

仮眠は20分以内

仮眠をとることで、パフォーマンスが落ちることをある程度防ぐことができます。

 

しかし、長く仮眠をとると、夜のスムーズな睡眠を妨げるので、仮眠は20分以内に留めましょう。

 

気持ち良く目覚める方法

・アラームは二つセットする

起きるべき時間とその20分前にセットします。また、20分前のアラームは弱く短くしておきます。

 

なぜなら、レム睡眠時に覚醒し、すっきりと目覚めることを目的としているためです。

 

そのため、最初のアラームで起きれなくも問題ありません。まだ、ノンレム睡眠である可能性が高いためです。気持ち良く目覚められません笑

 

・朝の緒準備

朝の準備を工夫することで、身体の覚醒を補助できます。

 

朝日を浴びる

朝日は眠りを推進する「メラトニン」の分泌を抑制します。

 

冷水で手を洗う

皮膚温度を下げ、深部体温との差を広げます。

 

汗をかかない程度の運動

交感神経優位にするためです。ただし、汗をかくほどの激しい運動は深部体温を下げてしまい、逆効果になります。

 

・朝食を食べる

熱い汁物と噛み応えのあるものが良いです。熱い汁物は深部体温を上昇させます。また、よく噛むことで三叉神経から脳に刺激が伝わり、一日のメリハリをつけるのに役立つそうです。

 

豆知識

・普段寝ている時間の前二時間は最も眠れない

例えば、普段0時に入眠する人は22時からの二時間は最も眠りにくいそうです。原因は解明されていません。

 

このことから、いつもより朝早く起きるためには入眠時間はいつも通りにして、最初の90分の質をしっかり確保し、朝の睡眠時間を削るのが無難かもしれません。

 

・課題をこなす必要がある夜の睡眠

課題に取り組む前に90~110分程度寝てしまうのが良いです。これは最も質の良い重要な眠りを確保するためです。

 

課題をこなした後の明け方に眠ると、身体が覚醒の準備を始めてしまい、眠りが浅くなってしまいます。

 

おわりに

ここまで、読んで下さりありがとうございましたm(__)m

 

筆者はこの本を読むことで、寝不足は身体に良くない程度しか認識のなかった「睡眠」について振り返って考える機会をつくれました。

 

睡眠は人生の三分の一であることを考えると、決して蔑ろにはできない重要な活動であります。

 

是非、本書を読んで質の良い「睡眠」ないしは「人生」を手に入れてみてはどうでしょうか!

 

本書以外にも、お薦めしたい本を紹介していく予定です。

 

よろしければ、また見に来てください~(・ω・)ノシ