ジャンケンルールの変更?---数学問題(高校数学レベル)を投稿

 

数学の問題を思いついたので投稿。暇つぶしにどうぞ。大学入試レベルくらいと思われます。

 

数学問題

(問題)ジャンケンのルール決め

Aさん・Bさんがジャンケンを行う。Aさんはグーで1回勝った場合、もしくはチョキ・パーのいずれかでn回勝った場合に勝利する。Bさんはグー・チョキ・パーのいずれかでm回勝った場合に勝利する。Aさん・Bさんの勝率が等しくなるような(m, n)の組み合わせを全て求めよ。

 

 

(解答)

ジャンケンを1点先取のゲームとすると、Aさん・Bさんのグー・チョキ・パーの得点の期待値は表1のようになる(m >1, n > 1)。

 

表1

             Aさん   Bさん

グー  1          1/m

チョキ 1/n        1/m

パー  1/n        1/m

 

表1より、Aさん・Bさんの得点の期待値はそれぞれ①、②のようになる。

 

Aさん 1 * 1/3 + 1/n * 1/3 + 1/n * 1/3 = 1/3 + 2/3 * n ・・・①

Bさん 1/m * 1/3 + 1/m * 1/3 + 1/m * 1/3 = 1/m・・・②

 

①、②より、Aさん・Bさんの勝率が等しくなるためには式③の条件を満たす必要がある。

 

1/3 + 2/3 * n = 1/m・・・③

 

式③を変形して、

 

m = 3 * n / (n + 2)・・・③’

 

③’より、n → ∞ のときのmの極限値を求めると、

 

lim(n → ∞) m = lim(n → ∞) {3 / (1 + 2/n)} = 3・・・④

 

また、③’より、mをnで微分すると、

 

dm/dn = d/dn {3 * n / (n + 2)} = 6 / (n + 2)^2 > 0・・・⑤

 

④、⑤より、m は 1 <= m < 3 の範囲で単調増加することがわかる。また、m, nは自然数であることより、mの候補は1と2になる。

 

m = 1, 2をそれぞれ③に代入してnを求めると、いずれもm, nが自然数であるので、求める解となる。

 

(m, n) = (1, 1), (2, 4)・・・(答え)

 

 

いかがだったでしょうか?夢の中で学生時代の友人が似たようなルール変更の交渉を持ち掛けていました。(笑)。「君はグーで1回勝てば良い。その代わり俺はグー・チョキ・パーで3回勝てば良いというルールでどう?」みたいな感じで。グー以外認めてない辺り、交渉というより詐欺と言うべきでしょうか。まあ、ルールで遊ぶジャンケンも面白いかもしれませんね(面倒なだけ?)。