書評「毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる米国つみたて投資」 : 資産形成のための知って得する米国株の強さ!!

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 はじめに

こんにちは

 

資産運用として、米国株に興味を持ったことはありますでしょうか?

 

「株に投資するのなら国内株で良いのでは??」

 

と思いますよね。

 

しかし、今回紹介する本は米国市場に着目した一冊であり、あなたの知見を広げることに一役買ってくれるかもしれません。

 

米国株と国内株との相違点を知ることで、将来の資産運用の結果に差が出る可能性が大いにあります!

 

今回紹介する本は太田創さんが著した「毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる米国つみたて投資」です。

毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資

 

どんな本?

 老後の生活に向けた資産運用の指南書です。現在、年金の受給額はおおよそ20万前後です。生活できないわけではありませんが、日々を贅沢に暮らす余裕はないと思われます。そこで本書は公的年金以外の老後の資産、すなわち、「プライベート年金」を作り出すことを目的とした資産形成方法が述べられています。

 

具体的には3000万円の資産形成を目標としています。これだけあれば、老後も運用を続けたまま資産を取り崩し月々の生活の足しにすることで、旅行や趣味などにお金をしっかりかけられる余裕のある生活ができると主張されてます。

 

とは言え、3000万円というのは決して小さな額ではありませんよね…?

 

本書では、3000万円の資産を作り出す手法に主眼が置かれています。具体的には、株式の投資信託です。年利が5%である投資信託で月々36000円の積み立てを30年間行えば3000万円の資産が形成できる計算になります!

 

この資産計画を実現させるために、本書は米国株に着目した内容となっております。

 

なぜ米国?

このことは国内株式市場にはない米国株式市場の優れた点で説明されています。

全部で三点あります。

①若い人口分布

日本と米国の人口分布を比較すると、人口のピークはそれぞれ69歳と24歳です。また、日本は後期高齢者の分布が厚い一方で米国は若者の分布が厚いです。そのため、日本はこれから消費が落ち込んでいくのに対し、米国は活発な消費を維持できることが予想されます。これは株式市場の成長性に直結する原因であります。

②世界市場に対する高い占有率

米国市場は世界市場の約54%を占めています。そのため、世界市場に対する影響力はとても大きいです。米国市場が不況になれば新興国市場等もそれに引きずられて不況にななることもあります。また、株式投資のリスクを軽減する措置として様々な国に投資する分散投資があります。しかし、上記のような米国市場の世界市場に対する強い影響力を考えると、たとえ米国市場にのみ投資したとしても、実質的に世界市場に投資したことと同じような分散投資効果が得られます。

③個人レベルの株式投資が活発

 米国民の個人の金融資産に占める株式・投資信託の比率は約48%であり、日本と比較して、非常に高いです。これは、株価の上昇・維持が国民の「幸せ」に直結することを意味しています。そのため、米国では銀行・企業・政治家などの国全体が株価の上昇・維持に努めるため、仮に株価が下落としたとしてもそこからの回復は早い傾向にあります。よって、米国市場への投資は高いリターンが期待できます。

 

お薦めの運用方法

投資信託 vs ETF(上場投資信託)

本書では、投資信託の方が良いとしています。理由は二点です。

①ETFは「自動積立設定」ができない

→株価変動などの「雑音」によりつみたて投資が続けられない原因になり得る

②長期資産形成を目的とする場合、いつでも自由に売買できるというETFのメリットが活かせない

→頻繁に売買することはないため

 

為替ヘッジは重要?

円高時のリスクヘッジとなる為替ヘッジの必要性についても述べられていました。

短期的には米ドル/円レートは変動しているが、長期的に見ると1ドル=70~150円くらいの一定のレンジに収まっているため、必要ではないとしています。

 

投資信託する会社を吟味

投資信託する上で確認すべき条件が示されてます。

①無分配型

運用で得られた配当金を分配せずに、再投資するというものです。複利効果が得られることから、長期資産形成を行う上では必須です。

 

②手数料

購入時手数料及び信託報酬が安いもしくは無料のものを選びましょう。具体的には購入時手数料0円(ノーロード)、信託報酬は高くても1%以下の金融商品

 

③非課税制度(iDeCo、つみたてNISA)に対応している金融商品の品揃え

可能な限り非課税制度を利用したいので、まずは確定拠出型年金(iDeCo)やつみたてNISAに対応しているものの中から選びましょう。

 

④ファンドの継続性(総資産額、資金の流出入額)

上記三点を見てしても、ファンドが運用を中断してしまっては元も子もないです。そのため、継続性を見るために、主に総資産額と資金の流出入額を確認しましょう。筆者は総資産額30億以上が目安としています。資金の流出が流入に対して継続的に多いファンドはお薦めされていません。

 

終わりに

本書には、具体的なお薦めの金融商品が紹介されています。

 

その中で筆者は、「eMAXIS Slim 米国株式 S&P 500」(購入時手数料0円、信託報酬0.1728%)(2019.3現在)に魅力を感じました。

 

S&P 500とは全500社の米国の上場企業のことであり、米国市場の経済成長を算出する上での基準となっています。これらの企業に分散投資するのが「eMAXIS Slim 米国株式 S&P 500」です。米国市場に投資するには持ってい来いの金融商品です。また、手数料の安さも魅力的です。

 

普段全く接点のない米国市場ですが、本書はそれをわかりやすく説明してくれます。

 

とても読みやすくかつ実用的な本でありますので、年金目的でなくともお金に興味のある方には、強くお薦め致します!!

 

ここまで、読んで頂きありがとうございましたm(_)m

 

これからもお薦めしたい本を紹介していくつもりでありますので、是非また見に来てください~